昨今、メディアで目にしない日はないと言っても過言ではないほど注目を集めているチャットGPT。多くの専門家がこの革新的な技術を賞賛し、それはまさにインターネット以上のものとも言われています。日本のAI業界の第一人者である東京大学の松尾豊教授も、日経新聞のインタビューで「これは歴史的な転換期だ」と答えています。
しかし、いったいチャットGPTには何ができるのか、そして何ができないのか。それによって私たちの生活はどのように変わっていくのでしょうか。当サイトでは、チャットGPTの概要や具体的な使用例、さらにはチャットGPTが私たちの生活に与える変化について解説します。また、危険性やビジネスへの今後の影響についても説明します。
チャットGPTを活用して、生活の質と効率性を向上させましょう!
↑(2023/4/28)チャットGPTは何がすごい?今後、何が起きる?~安宅和人×松尾豊×平野未来×上野山勝也
目次
1.チャットGPTとは
・チャットGPTの開発
・チャットGPTの利用者数
2.チャットGPTを使ってみよう 操作は簡単!
・アカウントを登録する
・チャットGPTを使ってみよう
・チャットGPTの基本操作、知っておくと便利なこと
・プロンプト(送信テキスト)を工夫しよう(2023/8/23更新)
3.チャットGPTができることあれこれ
・チャットGPTに質問する
・チャットGPTに相談する(アドバイスを受ける)
・挨拶文を作成する
・小説を書く
・作詞(作曲)する
・翻訳する
・文章を校正する
・文章を要約する
・メールマガジンを作成する
・キャッチコピーを作成する
・プログラムを作成する
・チャットGPTからアイデアを得る(1)
・チャットGPTからアイデアを得る(2)
・チャットGPTからリサーチ情報を得る
4.チャットGPTのメリット
・多角的な視点で情報が収集できる
・作業効率が上がる
・対話ができる
5.チャットGPTのリスク、課題
・チャットGPTのリスク
・チャットGPTにできないこと
・チャットGPTの回答内容に関する課題
・AIの利用技術に関する課題
・AIの開発力に関する課題
6.チャットGPTの将来性
・チャットGPT、マイクロソフト社の検索エンジン「Bing」に搭載
・AIが未来を切り開く
チャットGPTは、テキストメッセージを入力すると、それに応じた答えを返してくれるAI(生成型AI)です。簡単な質問だけではなく、文章の校正や要約、アイデアの創出、小説や詩の創作、英文の翻訳など、さまざまなことに使えます。
その最大の特徴は会話形式でのやり取りが可能なことです。さらに、単に質問に答えるだけではなく、質問の前提に含まれる誤りを指摘したり、適切ではない質問を拒否したりするなど、より高度な回答が返ってきます。
チャットGPTはOpenAI社が開発し、2022年11月に公開されました。OpenAI社の設立者にはテスラ社のイーロン・マスク氏も名を連ねています。現在はマイクロソフト社が積極的な投資をおこない、研究開発を一層推進しています。
その後、勢いを増したサービスは、リリース後わずか2か月でユーザー数1億人を突破し、2023年に入ると、マイクロソフト社が開発元のOpenAIに対して100億ドルを投資することが報じられ、機能面だけでなく成長性でも注目されています。
また、2023年3月には、より性能が向上した「GPT-4」がリリースされ、ChatGPT Plus(有料プラン:20ドル/月)に加入したユーザーが利用できるようになりました。
チャットGPTは2022年11月にリリースされ、そこからわずか1週間ほどの12月に100万人のユーザー数を突破したと言われています。そして、その後3ヶ月も経たない2023年1月に、チャットGPTは史上最速でユーザー数1億人を突破したと見られています。
参考までに、現在世界的なアプリとなっているTikTokとInstagramが、ユーザー数1億人突破にかかった時間はそれぞれ9ヶ月、2年半と言われています。これはいかにチャットGPTが各方面から注目されていたかがわかる数字といえるでしょう。
チャットGPTを使い始めるためには、OpenAIのアカウントを登録する必要があります。登録は無料で簡単に行えます。登録を済ませた後、文章を入力するだけで、チャットGPTから回答が返ってきます。
アカウントを登録する手順は下記の通りです。
①下記のチャットGPT公式サイトにアクセスします。
https://openai.com/blog/chatgpt
②画面左下「TRY CHATGPT(チャットGPTをお試しください)」をクリックします。
③画面の「Sign up」をクリックします。
(注)アカウント登録済の場合は「Log in」をクリックします。
④メールアドレスを入力し、「Continue」をクリックします。
⑤パスワードを入力し、「Continue」をクリックします。
⑥(検証画面で)「人間であることを確認します」の「□」をクリックします。
⑦登録したメールアドレスにメールが届きますので。そのメールを開きます。
⑧メールの「verify emai address」をクリックします。
⑨「ログイン」をクリックします。
⑩名前と生年月日(月/日/年)を入力します。
(注)1995年4月20日生まれの場合、’04/20/1995‘です。
⑪(電話番号確認画面で)+81の後に先頭の「0」を取った電話番号を入力し、
「コードを送信」をクリックします。
(注)チャットGPTは海外のサービスのため、電話番号の頭の「0」は入れません。
(注)スマホなど、固定電話以外の電話番号が必要です。
⑫(コード入力画面で)登録した電話に6桁の番号の連絡がありますので、それを入力します。
以上でアカウントの登録が完了します。
その後、チャットGPTに関する基礎情報や注釈などを確認すればチャットを使う作業が完了します。
チャットGPTの使い方は非常にシンプルです。質問したい内容をテキスト入力枠に入力するだけです。ためしに、「日本のいい所は?」と質問してみます。
①下記のチャットGPT公式サイトにアクセスします。
https://openai.com/blog/chatgpt
②画面左下「TRY CHATGPT(チャットGPTをお試しください)」をクリックします。
③画面の「Log in」をクリックします。
④メールアドレスとパスワードを入力します。
⑤チャットGPTの画面が3回表示されますが、毎回右下のボタンをクリックします。チャットGPTの画面が表示されない場合もあります。上記の操作で、チャットGPTのテキスト入力画面が表示されますので、最下段の入力枠に、日本のいい所は?と入力し、右端の紙飛行機アイコン(送信アイコン)をクリックします。そうすると、下記の通り答えが返ってきます。
■文章の送信:文章(プロンプト)を入力した後、メセージ送信枠の右端の送信アイコンをクリックします。
■新たな質問の開始:左上の「+New chat」をクリックしてから、下のメセージ送信枠に文章を入力します。継続した内容の場合は、左側の関連するタイトルを選択し、その後に文章を入力します。
■回答(チャットGPTからの送信文)が長くて、途中で中断した場合:「続きを書いて下さい」と入力し、送信アイコンをクリックします。
■質問の途中で改行する:質問の途中で改行したい場合、Enterキーを押すとそのまま文書が送信されてしまいます。その時はShiftキーを押しながら、Enterキーを押します。
■確度の高い回答をさせる:プロンプトに「わからないことは創造せずに、わかないとこたえて下さい」と指示する。
チャットGPTに「送信テキスト(プロンプト)作成のポイントを教えて下さい」と質問した時の回答
#チャットGPTの回答(2023/8/23)
送信テキスト(プロンプト)を作成する際のポイントは以下の通りです:
1.明確なリクエストまたは質問を含める: プロンプトは、AIモデルに対して何を求めているのかを明確に伝える必要があります。具体的なリクエストや質問を含めることで、モデルが適切な回答を生成しやすくなります。
2.簡潔で要点を押さえた表現: プロンプトは簡潔で要点を的確に表現することが重要です。冗長な表現や余分な情報は避け、必要な情報だけを含むようにしましょう。
3.具体的な条件や制約を指定: 必要な場合、特定の条件や制約をプロンプトに含めることで、AIの生成する回答を制御することができます。例えば、「技術的な解決策を考えてくださいが、予算は制限されています」といった具体的な条件を指定できます。
4.ポジティブな言葉遣い: AIモデルはプロンプト内の言葉遣いに敏感です。ポジティブで丁寧な表現を使うことで、好ましい回答を得やすくなります。
5.適切な文脈を提供: 何に関する回答を求めているのか、どのような背景情報が重要なのかをモデルに伝える文脈を提供しましょう。これにより、モデルが適切な文脈で回答を生成できるようになります。
6.追加のプロンプト工夫: 複数のプロンプトを使って質問を細分化したり、異なる視点からの回答を得たりすることも考えられます。複数のプロンプトを試すことで、幅広い情報やアプローチを得ることができます。
7.必要に応じてフォーマット指示を含める: 生成されるテキストのフォーマット(例: リスト、段落、箇条書き)を指定することで、回答の形式を制御できます。
8.適度な創造性を促す: AIモデルに一定の創造性を引き出させたい場合、プロンプトに対して少し柔軟性を持たせることも考えられます。あまり制約を厳しくせず、アイデアの幅広さを示唆するような表現を使うことで、新しい視点やアプローチが導かれるかもしれません。
プロンプトの作成は、望む結果を得るための重要なステップです。適切な言葉遣いや情報の提供に注意を払いながら、AIモデルに対して明確な指示を送るよう心がけましょう。
チャットGPTはAI(人工知能)の分類で「生成AI」に含まれていますので、生成は最も得意な分野です。
多角的な視点での情報収集、文書作成の時間短縮、文章の校正、悩み相談など、様々な場面で活用できます。ただし、間違った回答が返ってくる場合があるため、注意が必要です。
ただ、一定の確率で誤った情報が混ざり込むという理由からChatGPTは質問をするツールではない。現状は検索サービスとしての活用はおすすめでないとも言われている。
チャットGPTで何ができますか?と質問してみましよう。
チャットGPTに、新入社員の心構えを聞いてみましょう。
チャットGPTに、定年退職する方の挨拶文を作成してもらいましょう。
チャットGPTに小話を書いて貰いました。
チャットGPTに作詞(作曲)を頼んだら、どんな詩が返ってくるでしょうか。
チャットGPTにテキストの翻訳を依頼してみました。
チャットGPTに文章の校正を依頼しました。言い回し、句読点、漢字の使い方など、色々と指摘してくれました。ぜひ、色々お試し下さい。文書作成に自信のない方にとって、強い味方となります。
チャットGPTに文章の要約(箇条書き)を頼みました。
チャットGPTにメルマガを作成してもらいましょう。
チャットGPTにキャッチコピーをお願いしました。
簡単なホームページも、チャットGPTを使って作成出来ます。
「チャットGPT」と表示するホームページのコードを作成してもらいましょう。
チャットGPTに、同窓会を盛り上げる為のイベント候補を提案してもらいました。
チャットGPTに競合店と差別化できる可能性のある候補を聞いてみました。
チャットGPTに料理店を開く時のアドバイスをお願いしました。
チャットGPTは、ある程度漠然とした内容の質問をしても回答が返ってくるので、多角的な視点で情報を収集できます。
情報収集にかかる時間や文章作成に要する時間を節約できます。
チャットGPTは、あたかも人を相手にしているかのように対応してくれます。質問に回答するだけでなく、聞き手の状態に配慮した対応をしてくれます。
■政府の「AI戦略会議」(20023/5/26開催)で、AIの7つのリスクが示されました。7番目の「失業者の増加」に関して、リスクの項目の一つとして含めることは適切でしょうか、少し疑問です。生産性の向上で生まれる余力は、より価値を生み出す役割に割り振るということが必要ではないでしょうか。
1.機密情報漏洩や個人情報の不適切流用
2.犯罪への悪用
3.偽情報が作りやすくなる
4.サーバー攻撃の巧妙化
5.教育現場での不適切利用
6.著作権侵害
7.失業者の増加
■誹謗中傷や差別的発言
チャットGPTは、他人を誹謗中傷したり、差別的な発言をしたりすることができません。
■倫理的ではない(濡れ場や暴力など)シナリオ作成
倫理的に好ましくない内容が含まれているコンテンツについては、チャットGPTで作成することはできません。
たとえば、濡れ場を含む小説の作成を依頼したら、「お詫び申し上げます。私は公共の場で適切な情報とガイダンスを提供することを目指しています。私のプログラムポリシーに違反するため、避ける必要があります」と返信してきます。
■将来の未確定事項についての推察
たとえば、「来年の運勢を教えてください」と送信したら、「私はAIですので、未来を正確に予測することはできません」と返ってきます。
課題も色々あります。その課題を十分に認識し、チャットGPTを活用することが必要です。
■情報の正確性に欠ける
①「***駅周辺でおすすめの寿司屋を教えて下さい」とか、②「***駅近くの有名観光地を教えてください」と質問してみて下さい。特に著名な駅でない場合、ほぼ間違った情報が返ってきます。日本語を中心とするデータの整備が不十分なのでしょうか。
■最近のできごとに関する質問への回答
「私の知識は2021年9月までの情報しか持っていないため、最新の情報を提供することはできません」と回答が返ってくる。
■専門性が高い質問には対応できない
チャットGPTはいわば集合知のようなものなので、ごく少数の人だけが持つ専門的な知識については得意ではありません。
■正解のない質問には対応できない
・医療や介護、行政、教育、金融、製造などの分野での、データ連携基盤の強化
・国際的な共通理解、ルールづくり
・計算資源とデータの整備
・日本語を中心とするデータの整備、拡充
チャットGPTは質疑応答からテキスト作成まで極めて多彩な用途に対応できます。チャットGPTはあらたな産業革命の起爆剤ともなりうるとさえ言われています。
今後のBingは単にものごとを「検索」するにとどまらず、より生活に密着したツールとなっていくものと思われます。しかし一方で、正確性に欠ける情報が拡散するリスクも心配されています。
一方GoogleはチャットGPTへの対抗馬として、自社開発の「Bard」をリリースしました。今後の検索エンジンの覇権争いが見ものです。
■学校での学習形態が大幅に変わるでしょう。個々人で異なる学習知識や学習能力に最適な方法をAIが提供してくれるでしょう。知識取得はAIに任せ、学校は今以上に人とのつながりの場となるかもしれません。
■作詞家や作曲家の将来像はどのようなものでしょうか? テレビのバラエティプロデューサーも、AIからヒントやひらめきを得るでしょう。
一つの問題は、職業は残っても、人間が行なうべき仕事の内容が変わることです。つまり、どの分野においても、必要とされるスキルが変わるのです。これにどう対処するかが重要です。
必要とされるスキルは、デジタル機器を扱えることだけではありません。AIにはできず、人間でしかできないことが、これまでより強く人間に求められるのです。
このことが最もはっきり現れるのが、先生という職業でしょう。知識を教えるだけでなく、生徒や学生とうまくコミュニケーションし、彼らの気持ちがよく理解できることが重要になります。
同じことが、弁護士や医師についても言えるでしょう。したがって、「若い人なら対応できるが、高齢者にはできない」ということではありません。むしろ、逆の場合のほうが多いかもしれません。